After Effects

Adobe JavaScriptリファレンス (NextPublishing) インプレスR&Dから「Adobe JavaScriptリファレンス」が発売されました。

まさかAdobeのアプリケーションに限定したJavaScriptの本が、日本国内から発売されるとは夢にも思いませんでしたが(もちろん需要は確実にあるわけですが、マーケット的に考えても非常にニッチなジャンルですから)、Kindleとオンデマンドパブリッシングと聞いて納得。まさに今だから出せる本なんじゃないかと。

著者はOpenSpaceの古籏 一浩さん。これまでもAdobeのスクリプティングなどの資料をウェブ上で公開されてきていますし、JavaScriptなどの著作も多数で、今更ここで紹介するまでも無い感じですが。

OpenSpace
http://www.openspc2.org/


最近忙しくてブログも全然更新していませんでしたが、やっとAdobe CCをインストールしました。ただ今やってる仕事ではAfter Effectsはほとんど出番ないのです。

しかしそうは言っても気になるので、レンダリング待ちの時間にとりあえずAfter Effectsのスクリプトをダンプして見たところ、ちょっと気になるメソッドをapp.project.itemで見つけました(公式にスクリプトの変更点についてアナウンスがあったわけではないので、これが正式にサポートされているものなのかわかりませんが)。3Dパイプラインとか新しいエッジツールとか目新しいものそっちのけでスクリプトダンプしてるのもどうなんだか...と思いますけど。


AddMixについて(1)

May 28, 2013
前回の記事「非リニア合成時の加算合成について(2)」というのを書きましたが、ふと、「After EffectsではAddMixってなんなのかピンとこない人もいるんじゃないか」と思ったのでAddMixについて書いておきます。

※前回紹介したAfter EffectsでのAddMixですが、記事のタイトルは非リニアとなっていますが、実際にはリニア合成でも使います。ただ非リニアで加算合成をうまくコントロールするのに有効な手法なのでその流れで説明したということです。


前回の「非リニア合成時の加算合成について」でちょっと書いた、「その先のアプローチ」を紹介しておきます。そもそもこの記事の企画自体が番外編だったのに(2)が出てきちゃうあたりが、なんか嫌な感じしますけど。

今回の手法は前回の記事で少し触れたAddMixをAfter Effectsで行います。ちょっと面倒ですし、複雑なコンポに組み込むには慣れが必要になります。慣れちゃえば大抵のコンポで使用可能です。リニアでも使える手法なのですが、非リニアでは特に発光体や半透明な合成のコントロールに役に立つので、タイトルはそのままです。



昨日(本日未明)開催されたAdobe MAX 2013の基調講演にて新しいCreativeCloudの発表がありました。

Adobe Creative Cloud - お客様へ - アドビからのメッセージ クリエイティブ制作は、新たな時代へ
http://www.adobe.com/jp/cc/letter.html

アドビプレスリリース - アドビ システムズ社、Creative Cloudのメジャーアップデートを発表
http://www.adobe.com/jp/aboutadobe/pressroom/pressreleases/20130507_AdobeCreativeCloudMajorRelease.html?sdid=INJUJ

このバージョンアップでAdobeはCreative Suite(CS)シリーズを終了させ、Creative Cloud(CC)シリーズとしてリニューアル。それにともない従来のパーマネントライセンス(永続ライセンス)形式での製品の提供を行わないことを発表しました。


「After Effectsでのリニア合成のお話番外編」として「非リニア合成時の加算合成について」書きますが、この内容は非リニア(ビデオやsRGBスペース)での合成時の話でAfter Effectsに限定しません。「After Effectsでのリニア合成(4)」では白(色)を飽和させないという意図であればリニア合成でなくてもスクリーンでもいいんじゃないかといった趣旨の文章を書いていますが、実際にはこの2つは違う計算式で結果も異なります。ただ白を飽和させないというメリットだけを享受したいのであれば、無理してリニアにするよりスクリーンを使って合成時の調整でもいいんじゃないか?ということです。

個人や数人のプロジェクトであれば「ガンマ値1.0でカラーをブレンド」でもなんでも使えばいいと思うのですが、ある程度規模が大きくなりスタッフの出入りの激しかったり外部の協力会社に発注するようなプロジェクトでは、After Effectsで非リニア合成をが指定されることがほとんどだと思います。

そういう意味で、今回はビデオスペース(あるいはsRGBスペース)での加算合成(とスクリーン合成)について書いてみます。


間が空きすぎて自分でも何書こうとしてたのか忘れちゃうくらいでしたけど、読み返してみれば、前回は「作業スペースのリニア化」の話をしていて、なぜか途中でブツっと切れたまま放置。

前回の記事の最後では「次はCineonをリニアスペースで扱う話」なんて言ってような気もするんですが、予定を変更してなんで「作業スペースをリニア化」についてもう少し書いてみます。ついでにこれまでの話を復習い直すような感じにするので、重複する部分もあるかと思います。


ProEXR 1.8

April 5, 2013
ProEXRの1.8がリリースされました。今回のアップデートではAfter EffectsでOpenEXRの読み込みを高速化するキャッシュ機能が追加され、その他マイナーなバグフィックスや最適などが行われました。

fnord software blog - ProEXR 1.8
http://fnordware.blogspot.jp/2013/04/proexr-18.html

fnord software - ProEXR
http://www.fnordware.com/ProEXR/


HS_ProxyManager 0.9.6c

February 12, 2013
hsproxymanager096cbnl.png

After Effectsのスクリプトリファレンスプロジェクトも一段落したので、HS_ProxyManager 1.0を3月にリリースすべく猛烈にアップデート作業しています。今回は内部のライブラリもアップデートしているので、古いバージョンと競合してしまう可能性があります。必ず古いバージョンを削除してから使用してください。

充分なテストを行っていませんので、ご使用にあたっては不意のクラッシュやプロジェクト破損に留意の上、必ずテスト用のプロジェクトでお試しください。


以前(といっても2年前!)書いた記事で、After EffectsでOpenEXRを取り扱う際にDataWindowが正しく解釈されないという問題を紹介しました。久々にこの問題が身近に発生したので、その後のAfter EffectsとOpenEXRの状況などを含めてまとめてみたいと思います。

これまでの記事は「ProEXR」と 「AfterEffectsでOpenEXR」を参照してください。

[更新]この問題はfnord software ProEXR 1.9で解決されています。こちらの記事も参照してください。

上記の2つの記事を参照してもらうとわかるのですが、After Effects単体ではOpenEXRにDataWindowが設定されているかすら判別できません。Nukeではノードによっては作業者が意図的で行わなくても自動でクロップをしてしまうものもあるので、Nukeが出力したOpenEXRを他の人がAfter Effectsで受け取ると、「もらった画像のサイズが間違っている」ということになり、Nuke側では「こちらでは問題ない」という主張になりかねません。これはOpenEXRをPhotoshopで開いてもAfter Effects同様DataWindowでクロップされてしまった状態で開かれます。