先日の記事「AfterEffectsでOpenEXR」ですが、やはりAfterEffectsの標準機能では解決しないようです。解決にはサードパーティのプラグインfnord softwareのProEXRプラグインを使うというのが一番の近道のようです。もともと標準のOpenEXR用プラグインもここのフリープラグインが採用されているので、標準といっても差支えないのでしょうが、ProEXRは有償で95ドル。15日間の試用期間があったので、試してみました。
インストール後、AfterEffectsのFileメニューから「Create ProEXR Layer Comps」を実行すると自動でレイヤー毎に振り分けられたコンポジションを作成し、そのときにDisplay Windowのコンポを自動的に作成してくれます。AfterEffects標準仕様だと、OpenEXRファイルを読み込んでから「EXtractoR」でいちいちチャンネルのアサインを切り替えていかないと確認できなかったレイヤーが一発で確認できるようになるのはそれだけでもありがたいです。
先日のOpenEXR(TheFoundry「NUKE General UI | The Viewer -Viewer Basics」より)にProEXRの「Create ProEXR Layer Comps」を適用してみると以下のスクリーンショットのようになります。
...というわけで、AfterEffects標準機能ではありませんでしたが、AfterEffectsでもOpenEXRのDisplay Window全体が再現可能です。AfterEffectsでOpenEXRを扱って行く場合には、どうやらこのプラグインが必須のようです。
ただし、このプラグインでもDisplay Window, Data Windowの問題を完全に解決できるわけではなく、シーケンスファイル(連番)でファイルごとに異なるData Windowが設定されている場合にはフレーム単位では再現されず、先頭のファイルの設定に全て統一されてしまうようです(Nukeではフレーム単位で設定が反映される)。OpenEXRのサイトで配布されているOpenEXR sample imagesの「DisplayWindow」やNukeのチュートリアル「NUKE Workflows | Bounding box」の例ではこの問題が確認できます。
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