本サイトのFacebookページで書いたことですが、改めてこちらで記事にしておきます。以前の記事「Apple ProRes 4444 XQ」で、ProRes4444XQをAfter Effectsに読み込みついて書いているのですが、実はAfter Effectsへの読み込みには問題がありました。テストで使用したのはAfter Effects CC(201)とCS6(当然ですがMac OS X版)ですのでそれ以外のバージョンではわかりません。
ガンマ1.8で読み込まれてしまう
Final Cut Pro Xで16bit TIFFのイメージをProRes4444とProRes4444XQのそれぞれの形式でレンダリングして、それをAfter Effectsの32bpcのプロジェクトに読みこんでいます。いきなりProRes4444とProRes4444XQと比較すると一見してガンマが違います。あきらかにガンマ1.8で読み込まれているようです。これを読み込みの設定で補正することはできませんでしたので、エフェクトでガンマ1.22をかけて補正しました。
バンディングが発生する
上の比較画像でもすでに階調のバンディング現象見えているのですが、ウェブ用に8bit PNGに変換してるのでちょっとわかりにくいです。ゲインを少しあげてわかりやすくしてみました。わかりにくい場合は画像をクリックすると拡大画像が開きます。同じ12bitでなぜバンディングが発生するのか当初意味がわかりませんでしが、読み込んだProRes4444XQはアイテムの情報で「Millions of Colors」となっていて、そもそも読み込み時に8bitであることがわかります。
おまけでNukeでProRes4444XQにALEXAのLogCで書き込んでみました。おそらくこれが今後一番よく目にするProRes4444XQのフォーマットになるんじゃないかと予想してますが...。After Effectsでの読み込み手順の説明が面倒なので、AEでLogCをLinearに変換した結果だけお見せします。
読み込み同様にAfter EffectsのQuickTimeでのレンダリングの設定でも8bit以上は選択できなくなっています。
NukeやDavnci Resolve 11などでProRes4444XQを読み込んでも、上記のようなバンディングが発生することはありませんでしたので、作成したProRes4444XQのファイル(Final Cut Pro Xの出力)の問題ではなさそうです。
これを解決する方法が今のところみつからないので、当面ProRes4444XQをAfter Effectsで使用するのは避けた方がいいかと思います。
[関連記事]
ProRes 4444 XQで書き出し
Apple ProRes 4444 XQ
NukeでCinemaDNG
Adobe CS6とCinemaDNG