FusionのMacro作成ノートです。FusionでNUKEのGizmoのように、グループ化したノードにカスタムUIを作成してMacro化(Shakeと同じ)することが可能です。個人的な感覚としては、NUKEのGizmoより簡単に作成できると思います。
サンプルのFlow
今回使用するサンプルのFlowは以下のスクリーンショットの通り、シンプルなものです。あくまでサンプル用なので、これ自体なにか使い道があるわけではありません。元になる画像を別のマスクによってColor Correctionし、BlurとGlowをかけています。
Blurの「Blur Size」とGlowの「Glow Size」はエクスプレッションでリンクされています。
InputとOutputを確認
このFlowでMacro化したい部分をグループ化してInputとOutputを確認します。この例ではすごくシンプルなので一見してわかりやすいですけど、複雑なツリーになっている場合は必ずグループ化してInputとOutputを確認します。この場合はInputは元の画像のInputとマスクのInputが1つずつ。Outputは1つだけです。
グループ化するときにPipeRouterを使用しないとマスクのInputが3つになってしまいます。
Input/Outputが想定通りになっていることを確認したらMacro化の作業に入ります。
Macro Editor
FlowからMacro化したいノードを選択して右クリックし、「Macro」->「Create Macro」を実行します。Macro Editorのウィンドウが開きます。Macro EditorにはFlowに含まれるノードのパラメーターがリスト表示されています。Macroの名称を設定します。この名称がノードの名称になります。
Input/Outputに正しくチェックが入っているか確認します。今回の例ではColor CorrectionノードのInput、マスク用のPipeRouterのInput、GlowのOutputにチェックが入っています。
[1]カスタムUIからユーザーがアクセス可能にしたいパラメーターのチェックボックスをオンにします。
[2]各パラメーターを任意の名称に変更したい場合は、Nameを変更します。
[3]デフォルト値を設定します。
今回はColor CorrectionのColor Wheel Tint、BlurノードのLock XYとBlur Size、GlowノードのGlowのチェックボックスを有効にしてあります。
Macro EditorのFileメニューの「Save As」でMacroを保存します。基本的にはMacroの名称と同じにしておくのが良いかと思います。MacroはFusionのデフォルトのMacrosフォルダに保存しておけば自動的にメニューに登録されて使用できるようになります。Macroの拡張子は「.setting」になります。
これでオリジナルのMacroが作成されました。
Macroを使用する
保存したMacroを使用してみます。「Tools」メニューの「Macro」に先ほど保存したMacroが登録されているのでそれを呼び出します。Macroには先に有効にしたカスタムUIがある単独のノードです。これをテストして元のFlowと同じ挙動をするか確認します。
FusionのMacroはNUKEのGizmoと異なり、FusionにMacroがインストールされていなくても動作します。
ただしMacro内で使用しているツール(エフェクト)がインストールされている必要があるので、標準のツール以外のプラグインを使用していたり、実行するFusionのバージョン間の互換性については注意が必要です。
既存のMacroを編集したい場合は、Flowで何も選択しない状態で右クリックし「Edit Macro」を実行して、編集したいMacroを選択するとMacroEditorが開いて編集可能となります。(他にも方法ありますが、これが最短)
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