Atom Kraft AE 1.0.4をインストール

November 26, 2012
前回AtomKraft AEの体験版を試した記事を書きましたが、結局その直後に買っちゃいました。例によって放置していたのですが、最近After Effects CS6と併せてインストールしました。

インストールしたAtomKraft AEは現時点で最新版のバージョン1.04。1.0からテクスチャやプロジェクションマップなどの機能追加やレンダリング速度の向上など、相変わらず旺盛にアップデートがなされてます。

AtomKraft/Ae
https://atomkraft.hk/aftereffects

今回はちゃんと購入したライセンスなので、フローティングラインセンスでインストール。AtomKraft AEはノードロック、フローティングの区別ないので(厳密にはフローティングライセンスのみ)、普段AtomKraft for Nukeで使用しているLinux(CentOS)上のライセンスサーバーに追加しました。

同じライセンスサーバーを参照していれば、同じマシンにインストールされたNukeでもAEでもちゃんと起動できます。

念のためNukeとAEそれぞれできちんとAtomKraftが起動することを確認してインストールは無事終了。今回はオンラインマニュアルも更新されていたので、ラインセンスのインストールでは問題は起こりにくいかと。

使ってみた印象は前回書いた「Atom Kraft AE 1.0.0を試す」と同じなんですが、今回はMacProで試したため、多少重めのシーンでも比較的高速に処理できました。ただ調子に乗ってるとメモリが足りなくなってしまいます。今回使用したMacProではメモリが32GBだったんですけど多いときでAEが26GBくらい使ってました。バッチレンダリングだとあまりメモリを使わないみたいでした。AEがキャッシュで食尽してたのかもしれませんが。



前回の記事の繰り返しになっちゃいますが、AE版はNuke版のAtomKraftに比べ機能的にはかなり簡略化されていて、Nuke版で使用できる協力なシェーダー関連の機能がありません。値段的にもライト版といった感じ?

AtomKraftの強みは3Delightのレンダリング結果を得られるということなので、実写との厳密な合成時にはNukeや他の3Delightレンダリングに対応した3Dソフトウェアとの連携で威力を発揮するんじゃないでしょうか。と言いつつもAE版では、外部からカスタムシェーダー読み込めないので、過度に期待するのもどうかと思いますが。

私はAEの3Dビューにどうしても慣れることができないので、AE使ってNukeでやってるような作業を期待されても困っちゃうんですけど。

あと、AtomKraftはAEのレイトレースと違ってGPUレンダリングに対応していません。そのために比較すると低速に感じるかもしれませんが、GPUに非対応の理由はオンラインマニュアルのFAQに書いてあります。


" Atomkraftは、高品質のオフラインレンダラーです。最重要なのは3Dモーションブラー、サブピクセルディスプレイスメントおよびプログラマブルシェーディングのといった重大なプロダクション機能をサポートすることです。
私たちはGPUレンダリングに対して非常にオープンではあるものの、技術がこのような重いモーションブラー、ディスプレイスメントとプログラマブルシェーディングで大きなシーンをレンダリングする際して、目的を達成するにはまだ十分に成熟していないと思っています。
また、コンピューティングベースのレンダリング(CUDA、OpenCLは)今日においても依然ドライバの問題に悩まされています。
加えて、現状のレンダファームのレンダリング専用システムはGPUを有していないということもあります。
"


この辺はAtomKraftは3Delightを統合しているので、3Delightの対応状況次第ってことになるんでしょうけど。個人的にもGPUレンダリングの素材を受け取るとフレーム間でのクオリティにばらつきがあってチカチカしちゃったりしてるのを多々目撃してるので仕方ないのかなと思ってます。じゃあAfter Effects CS6の標準のレイトレースは大丈夫なのか?ってことになるんですけど...私は使ったことないのでわかりません。

気が向いたらまた色々試してみようと思います。


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