PanasonicのGH2ファームの内容、AVC-Ultraが発表、Ptool3.63dリリース...など

November 9, 2011
CanonとREDのニュースが一段落したらInterBEEに向けてPanasonic界隈が賑やかになってきました。

まずがDMC-GH2の公式ファームウェアのアップデート内容が公開されております。

Panasonic - DMC-GH2 バージョンアップサービスのお知らせ
http://panasonic.jp/support/dsc/info/update_gh2.html

以下アップデート内容を引用:

  • 高ビットレート(24Mbps)で編集に適した動画モードを追加。
  • 電動パワーズームレンズ装着時に使用できる機能を追加。
  • ([焦点距離表示]、[ステップズーム]、[ズーム位置メモリー]、[ズーム速度]、[ズームリング操作])
  • AFエリア設定範囲をフルエリアに拡大。
  • オートブラケット撮影時の連写速度を改善。
  • 連写撮影の連続撮影コマ数を改善。
  • [EXテレコン]機能を、静止画・動画別々に設定。
  • ストロボ調光精度を改善。
  • 動画撮影中のAF性能を改善。
  • バッテリー残量がなくなったときの音量を[電子音音量]の設定に連動。
  • [半押しレリーズ]機能を追加。
  • 高感度撮影時のノイズ感を改善。
  • タッチパネル操作を禁止する機能を追加。

個人的に興味があるのは新しい動画モード。24Mbpsなので恐らくはMPEG4でAVC-HDのコンテナに格納されていないものなんじゃないかなと思ってます(QuickTime互換のやつ)。Panasonicはコンシューマ向け製品ではAVC-HDをゴリ押してくるかと思ったけど予想外に柔軟な対応でした。こういう姿勢はとても好感持てますね。


そしてもう1点Panasonicからの公式ニュース。業務用フォーマットのAVC-Intraの拡張フォーマットAVC-Ultraが発表されました。InterBEE2011では実際にデモ映像を見られるとのこと。AVC-Ultraも最初の発表から数年経過してやっとフォーマットの策定作業に目処がついたということでしょうか。前回のIBCでも発表していたと思うのでそろそろ具体的な製品の予定なども出てくるかもしれません。

Panasonic - 放送・業務用ビデオコーデックの新体系「AVC-ULTRA」を開発
http://panasonic.biz/sav/news/111108/111108_01.html

CanonがフォーマットにMotion JPEGという8bit時代のフォーマットでハードを発表してしまったのとは対照的に、Panasonicは長い時間をかけてAVC-Ultraというフォーマットを練り上げて来ました。この辺は会社のスタンスの違いでしょうか。PanasonicはVARICAMで既にシネアルタ系(SONY的な言い方ですが)では老舗ですから当たり前と言えば当たり前ですけど。思えば私が初めてLogフォーマットで作業したのものVARICAMの素材だったような気がします。

ところで「AVC-Intra class 4:4:4」ってP2(640Mbps)で記録できるんでしょうかね?


あと非公式ファームウェア改造ツールPtoolが3.63dをリリース。このバージョンでは動画撮影時のISOの上限をアップ、MotionJPEGでのフレームレートを変更可能になっています。MotionJPEGのフレームレートは30以下の設定はもちろん30以上にもできます。ただしセンサー出力が60fpsなので60が上限。60以上に設定する早回しになるようです。

gh1-hack.info - Ptool
http://www.gh1-hack.info/wiki/PToolSoftware


そうえば先日C300のこと書いたら「アンチキヤノンなのか?」といった趣旨のフィードバックいただきましたが、別にアンチキヤノンではないです。ただ合成とかキーイング、カラーグレーディング前提の仕事で、あんなフォーマット(1080p 8bit 4:2:2 MPEG4)で持って来られちゃたまんないな...と思っただけ。撮って出しの仕事だったりハイアマチュアな方が使う分には自身が使い易いものを使えばいいんじゃないでしょうか。個人的な趣味の領域ではパナソニック製品使ってるのであんまりキヤノン製品に興味はないです。


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