サブスクリプション契約ユーザー向けにSmoke2015がリリースされました。私は今非常に忙しくて4月〜6月は劇場が2本、CMが2本、PV1本という状態。そんなタイミングでさすがにアップグレードはできません。しかし最近ロトマスクで毎日使用(というか酷使)しているSmoke2013も不具合がないわけではなく、2015もトライアル版として起動が可能ということでちょっとだけ試してみました。
注意点として、現在サブスクリプションを契約しているユーザーは、今後サブスクリプションの契約更新ができなくなり、そのために現状の永久ライセンスのサブスクリプション契約が切れるとバージョンを2013以前に戻す事ができなくなってしまうとのこと。以前も書きましたが、今後はクラウド版のレンタル形式のライセンスになり、永久ライセンス版(つまりFlame Assistと同等のスタンドアロン版)は販売、アップグレードがありませんので、慎重になりますね。
LogicOpはどこへいった?!
色々新機能すっとばしていきなりこの話題ですが...「LogicOpがない!!!」まさかFlameのBatchやBFXとの差別化のためにLogicOpすらもなくしたの?!なんて妄想しましたが、そんな筈はなく、LogicOpはQuickCompと統合されてCompノードになりました。古いアーカイブを持ち込めばLogicOpが使え、そのLogicOpをノードビンに登録しておけば使用は可能とのこと。実はFlameでは前バージョンの2014で既にLogicOpが廃止されてCompノードになってました。まだ2014なんて使った事ないので、知りませんでした...
AREA - where is the Logic OP , Flame 2014
http://forums.autodesk.com/t5/General-Discussion/where-is-the-Logic-OP-Flame-2014/td-p/4536193
今後はCompノードになるので、あえて新規にLogicOpを使う理由はないかもしれませんが、Batchの中心的な存在のノードだっただけにちょっと寂しいです。
MUXノードがなんか面白いことに...
MUXノードの入力が任意に増やせます。出力はどれかひとつを選択します。つまり大量のフッテージを比較したりバージョンを此処で管理したりできるという便利な存在になりました。CFXのツリーがちょっとすっきりするかもしれません。ちなみにどこまで増やせるのか試してみたのですが、99999999など上限超えた値だと強制的に1に戻されます。60000までは増やせる事は確認したのですが、ここまで増やすとSmokeが激重になったので、それ以上は試しませんでした。MUXのノードの入力側は細かく分割され過ぎて、変なテクスチャみたいになっちゃってます。
目玉の3D Tracker
Smoke2015新機能の目玉「3D Tracker」ですが、あまり試せてません。なにせレンダリングやロトのトラッキングの待ち時間に試しただけですので。3D Tracker自体はAction内で簡単に設定できますし、トラッキングも思ったより速い印象でした。適当なセッティングでしたにも関わらず結構いい感じなので、設定を詰めていけばかなり正確にトラッキングできると思います。Smoke自体にはそれほど高度な3D機能がないのでFlameやNukeXのような幅広い使い方はできないかもれいません。
Autodeskのムービーで基本的な使い方がわかります。
その他
GUIのデザインがフラットっぽくなっていて、かつノードなどのアイコン類のエッジが滑らかになっています。GUIの反応が若干よくなっているように感じますが、ちょっと複雑なActionなどを操作すると時折待ち時間が発生します。使用しているのが普段After EffectsやPhotoshopで使用している古目のMacなので、操作感に関しては詳しく比較はできません。
2013Ext1SP1で発生していた、MediaHubなどでGUIが更新されない問題は解消されています。
細かいことを言えば例によって微妙にボタン配置が違っててちょっと戸惑い事あります。タイムライン関連はまだ全然試せていません。
またレンダリング待ちなどの時間にぼちぼち試してみようと思いますが、個人的には当分2013を使う事になりそうなので、問題を修正した2013Ext1のSP2も出してくれたら嬉しいんですけど...
[関連記事]
Smoke 2013 Ext1 SP1がリリース
Smoke 2015について (NAB2014より)
Alexis Van Hurkman
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