これまでシーケンスビューワーとして使っていたのが、FrameCyclerとdjvだったんですが、FrameCyclerはAdobeに買収されて先行き不透明な上に、Adobeは自社のカラープロダイルシステムを使用したいだろうと思われるので、ちょっとその辺りも不安。djvは更新停まってるし、GPUにも非対応だし今となっては重くてあんまり使う気がしない。ソースが公開されているので自分でいじることは可能だけど、プログラマでもないのであまり現実的な選択肢とは言えませんね。
そこで、昨年Nukeとのインテグレーションで話題になった「RV」を導入しました。まず「DPX」「OpenEXR」に対応していることが絶対条件。FPS、ガンマ、リフトなどの変更とLUTの対応と、マーカー機能。
Tweak Software
http://www.tweaksoftware.com/
機能的には条件を満たしていて、結構迷ったのが「PD Player」。実はこちらも最近Nukeとのインテグレーション機能がつきました。
PD Player
http://www.pdplayer.com/
最終的な決め手になったのはRVにはRVIOというCUIベースの画像変換ツールが別売りあること、拡張がしやすそうなこと、そしてフローティングライセンス対応(これ重要)というあたり。体験版でもプレイバックに関してはRVの方が軽快。
Nukeとの統合はRVの機能拡張を有効にしてからNukeにPythonスクリプトをインストール(PVのGUIから可能)して、通信する形になります。Nukeとのフレームの同期など可能なのですが、ウィンドウが重なってしまうので、ディアルディスプレイでないと使いずらい...というか使う意義が見いだせない感じ。デュアルディスプレイ環境でも、Nukeからの出力を待って表示させるので、このビューワーの軽快さが活きてこないというか、なんかストレス感じる。設定をかえればもう少し使い勝手よくなりそう。私の場合NukeやAEが入っていないマシンでもOpenEXRやDPXのプレビューを正しい色でするために導入してるので、うまく使いこなせば強力だと思いますが、とりあえず後回し。
GPUの性能に依存するので一概には言えませんが、HD〜2KであればMac miniでも充分動作します。基本的にはRAMプレビューなので搭載メモリに応じてリアルタイム再生できる時間が異なります。ディスクからオンザフライで再生することも可能ですが、Mac mini単体のSSDだと「DPX 10bit 1080/24p」でも16fpsくらい。MacProのRAIDならディスクからリアルタイムで再生可能。もちろんスペックに応じてPreferenceからレンダリングのビット数上限や各フォーマットのバッファの設定ができるのである程度は改善できます。素直にRAMプレビューしておけば、もちろんリアルタイム再生可能。
あとShotgunとの連携も可能なようですので、RVIOを使ってレンダリング済みのシーケンスファイルからプレビュームービーの作成、ショットの管理までいけそうです。Shotgunないので試してませんが。
基本的に、このビューワーは社内で大人数で使用したり、社外と連携して使用する際に威力をはっきしそうです。アノテーション機能など、明らかにスタッフ間のコミュニケーションツールとして側面を持った機能もありますし、今後PythonやXMLを通して様々なソフトウェアとの連携を図れるんじゃないでしょうか?AfterEffectsのカラーマネージメントに疑問がある場合でも、ビューワーを統一しておくことである程度回避できると思います...が。
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