レンズフレアについて書いたので、ついでにレンズボケ時の絞羽根の形状との関係についても書いておこうと思います。
レンズフレアのゴーストと同様に、レンズボケは明るい部分にレンズの絞羽根の形状が反映されます。絞りが開放であれば円形となります。当然ながらレンズフレアとレンズボケが同じショット内に同時に存在する場合には、この形状を合わせておく必要があります。
絞羽根が奇数の場合は、前ボケ(ピントの合う位置より手前にあるもののボケ)と後ろボケ(ピントの合う位置よりも後ろにあるもののボケ)は方向が180度異なります。
実際のカメラのセンサー上では像は上下左右逆になるのですが、便宜上、撮影された画像は前ボケがカメラのレンズを正面から覗いたときの絞羽根と同じ方向になります。
つまり撮影された人物の背景にレンズボケがありそれが奇数の絞羽根の形状であった場合、手前にレンズボケを加えた素材を合成するには背景のレンズボケの形状を180度反転させたものを使用する必要があるということです。
最近ではFrischluft LenscareやPeregrine Labs Bokeh(このプラグインについては近日中にレビュー書いてみようかと思ってます)などのプラグインも出て来て、昔みたいにガウスブラーやボックスブラーを使うという愚行(?)を目にすることも少なくなりましたが、デジタルコンポジットでのレンズボケの再現にはまだまだ研究の余地があるとは思います(口径蝕とか)。
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