前回比較的高画質なMPEGのノイズを消す方法を紹介したのですが、あれでは除去しきれないMPEGのノイズを消す方法を考えてみました(とは言ってもなんてことはなくて１つ工程を挟むだけですが...)。例えばコンパクトデジカメやiPhoneといった機器で撮影したムービーなんかが対象です。もちろん元の素材がかなり悪い状態を想定していますので限界はありますが、いくらかブロックノイズを目立たなくさせてくれます。前回の記事「MPEGのブロックノイズを消す」ではPhotoshopで各チャンネルごとにノイズをかけていますが、そのひとつ前に「Surface Blur」をかけています。これはノイズだけではブロックノイズを目立たなくさっせることが不可能なので、できるだけディテールを保った状態でブラーをかけるということです。
サーフェースブラーの後は今まで通り「ノイズ」を加えます。ノイズを加えることも考えてサーフェースブラーで完全にブロックノイズを消す必要はなく、ディテールが残るギリギリの値にします。
ノイズは元素材の条件が悪いために前回よりやや強めにかけました。2〜3.5%くらいで様子を見ながら同じくチャンネルごとにかけていきます。
その後の工程、「ノイズの軽減」は色のムラがなくなる程度でとどめておきます(ノイズを完全に消そうとしない方がいい)。先ほど書いたように、強めにノイズを入れているので、この時点でノイズを消そうとしすぎるとムービーになったときに不自然なヌルヌルした状態になります。最終的なノイズ除去はムービーの編集ソフトなどで様子を見ながらかけるのがいいかと思います。
以下にサンプルを作成したときに使用したPhotoshop用のアクションと元素材(DPX変換済み)、およびサンプルムービーをアップしておきました。処理前／後の比較ムービーをYouTubeにアップしようとしたら、YouTubeの画質悪すぎてブロックノイズ除去したものに、更に別のブロックノイズが載っちゃったので却下。比較的高画質のH.264に変換してダウンロード方式にしました。
ちなみにサンプルムービーは、Photoshopでのバッチ処理後にAfterEffectsでノイズ除去をわずかにかけています。
注意:このサンプルで使用しているアクションは、サンプルムービー用に作成したもので、汎用的に使用できるものではありません。このサンプルを参考に適宜調整したアクションを作成してください。Photoshop CS5で作成しています。使用時には色深度を16bit RGBにしてください。
お約束ですが、このサンプルに付属するアクションを利用して発生したいかなる損害も、当方では責任を持ちません。同意いただいた方のみダウンロードして頂けます。
MPEG_deblocking.zip (74MBytes) [同意してダウロードする]
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MPEGのブロックノイズを消す
ISO1600のサンプル
GH2で176Mbit GOP1で撮影したムービー
