アップグレードポリシーとか年間保守とか...

January 14, 2012
すでに旧聞となっていますが、Adobeがいきなりアップグレードポリシーを再変更しました。以前「Adobeがアップグレードポリシー改定(過去記事)」にも「Adobeがこういうアップグレードポリシーとか製品供給方式をコロコロ変えてくるのが本当に嫌」と書きましたが、まさか発売前からこんなことになろうとは...

私のところに来たメールによれば、「その後再度検討を重ねた結果」としてCS3/4のユーザーは2012年中はアップグレードパスが提供される、アップグレード版の価格については、CS6発表時に発表とあります。「検討」はポリシー変更前にやっとけって感じですが、これまでアップグレードできなくなりますと散々煽っておいてこれですから、この発表だって信用なりませんけど。

とは言え、Adobe製品を使う以上はAdobeの方針に従う必要があり、それに従うことでユーザーがサービスを受けられるというのは当たり前なので、漠然とした正義感を振りかざして批判するつもりもありません。ただ、このように供給体制が不安定なソフトは、ひとつの「リスク」として避けたほうがいいなという印象は持っています。私のことろでは繁忙期のために保有する「死蔵ライセンス」が結構あるんですが、これらが全てライセンスを放棄して最低限のライセンスだけ残すことにしました。

Adobeの話はこれくらいにして...もうひとつ保守がらみのお話です。PFTrackやPFMatchItを開発販売しているThe Pixel Farmでは年間保守をシンプルに改定してきました。

保守契約ユーザーには案内が届いているかと思いますが、要はライセンスを追加購入したりすると保守期間にズレが生じ、1年間に何回も保守更新をしないといけなくなるのですが、これを1年の初めに全て統合してしまおうというもの。新ユーザーはソフトウェアにその年度の保守が含まれますが、更新は12ヶ月毎という保守ではなく、年度ごと(1月1日更新)の保守に統合されます。これによってユーザーは年に1回保守料金を支払うだけで済むというもの。登録ユーザーはユーザーログインすれば契約状況の一覧が見れるようになっていて、そこから契約の更新ができるようです(私はまだしてませんがすぐにするつもり...)。

ユーザーへのサポート提供のあり方については長らく議論されてきましたし、私のようなフリーランスではその料金が馬鹿にならないのですが、古いタイプの「新バージョン=新製品」としてアップグレードを毎年強制的に「買わされる」という感覚よりも、保守として日々アップデートを繰り返すものの方が、新しい機能を新バージョンを待たないで提供してくれたり旧バージョンのメンテナンスリリースもしてくれるなど、ユーザーにメリットが大きいように思います。昔は年間保守というと割高なイメージがありましたが、今となってはAdobeの期限付きで強制アップグレード&新機能は新バージョンまで出し惜しみ...と比べればやっぱ全然安いし得られるもの大きいなと思ってます。


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