Maya 2011 Compositeを使ってみる

October 18, 2010
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Mayaにはバージョン2010より、これまでToxikという製品で販売されていた(現在は販売終了)コンポジットツールがMaya Compositeとして付属しています(3DS Maxなどにも付属するので正しくはAutodesk Composite)。あまり使うつもりはなかったのですが、ちょっと触っておいた方がよさそうなので、今のうちに基本的なところだけでも習得してみようとMaya2011の体験版をダウンロード。
基本的な使用方法は付属していたチュートリアルムービーで一通り確認。全体的な印象としては、思ったよりも軽快に動作します。
まだ使い始めて3日程度ですが、キーイングや2Dフッテージの合成、ハイライト処理などのエフェクト、カラーグレーディングなどの作業を試してみました。一般的な2Dコンポジット作業において「とりあえずの合成結果を確認する」までであれば、かなり早く到達できるかもしれません。もちろん、細部を詰めていく作業にはそれなりの時間がかかりますが、それはどんなソフトでも同じですし、それを評するほどこのソフトを使い込んでおりません。
ショートカットが比較的Nukeに似ているのと私が昔Flame使ってたのに助けられたと思いますが、ノードの追加や結合は非常に直感的で、それらのショートカットやマウスジェスチャーも比較的短時間で慣れることができました。

ネガティブなことをあげておくと、とにかく不安定。イメージのインポートで落ち、ノードの選択で落ち、トランスフォームノードの数値入力で落ち、電卓呼び出して落ち...とわずかな期間に、かなり多様な落ちっぷりに遭遇することができました。ラーニング中でこれですから、実際の作業でエレメント数も桁違いに多くなってくることを考えるとちょっと不安。

あと確信持てないので断言はできないんですが、昔からAutodesk系のコンポジットツールにあった問題で「読み込めないムービーファイルのあるフォルダにアクセスすると落ちる」っていうのが、まだ健在な気がします(昔、これで酷い目にあったなぁ)。もしファイルをImportしようとすると落ちるという人は、そのフォルダ内にあるAVIやQuickTimeを移動してみるとよいかもしれません。

Nukeと比較すれば3Dコンポジット関連の弱さも目立つのですが、そもそも3Dソフトのおまけなので、そのあたりはMayaでやれってことですよね... 普通に考えれば。この辺の思想がコンポジッタに受け入れられるかどうかは正直よくわかりません。

体験版はまだ20日以上残ってますので、それまでにもう少し技術的な部分を検証できたらいいなと思ってます。


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