Google AppsをVFXのプロジェクト管理に使ってみようかと思う

February 22, 2015
IMG_5049.jpg 今は3月中にいくつかの案件の納品が控えていて、あまり手をつけられていないのですが、次のプロジェクトからGoogle Appsをプロジェクトの進行管理に使ってみたいと思い少し下準備をしています。とは言え本当に忙しいのでここのとこ放置ですけど。

VFXに特化したプロジェクト管理システムとしてはftrackやSHOTGUNがあり、サポートされているアプリケーションとの連携などを考えればそれらを使用するのがいいのでしょうが、現実的にはかなりの金額がかかってしまいます。

Google Appsを使用する上でのメリットはまず価格面。一般的な無料のGMailアカウントでも使用できますが、今回1ユーザー1,200円のGoogle Apps with unlimited storage and Vaultのアカウントを前提に考えています。SHOTGUNやftrackと比較してもかなりお安いです。Google Appsの場合は標準でアプリケーションの連携機能はないので、自前で開発するか進行管理用と割り切って使用する必要があります。ただSHOTGUNなどにないメリットとして容量無制限のGoogle Driveが使えます。1ファイルあたりの容量も5TBなので映像系のデータのやりとりには支障ないだけのクラウドストレージが利用できます。

これまでもフリーランスや外部の協力会社さんとのデータのやりとりには色々苦労してきたのですが、FTPはセキュリティに問題がありますし、SFTPやFTPSの場合はサーバーとクライアントの設定によってうまく接続できないとか不安定、速度がでないという問題もあり、VPNは同一会社の拠点間ならいいんですけど、繁忙期などに突発的にフリーランスの方を適宜迎え入れるにはユーザー管理が面倒だったり...

現状は担当者や作業ステータスをプルダウンで選択できるようにマクロを仕込み、ステータスは自動的に集計されて残りカット数や1日あたりのノルマなどが算出され、作業担当者毎の進捗がグラフ表示されるという流れ。

リテイク内容はコメント機能を使うこともできますが、カットごとの詳細な情報や資料などの参照にはGoogle Siteを使用。このページはスプレッドシートにカット番号を記入した後にスクリプトで自動生成。スプレッドシートにはやはりマクロでページにジャンプできるリンクを作成する...というあたりまでやって放置しちゃってます。本当はスプレッドシートから個別情報のアップデート、Google Drive内のサムネールやプレビュームービーを自動で表示とかやりたいんですけど、Google Driveは個別のファイルをファイルパスや名称でなくidで管理されているため、ファイル名やフォルダ名での判定が難しくて...

データのやりとりには社内のファイルサーバーとGoogle Drive同期して社外とのデータの共有も可能。フリーランスの人が無料のGMailアカウントを使っていれば、それを使ってアクセスも可能。アクセス権の管理もスクリプトで一括編集とかできるので使い勝手よさそうです。とは言え、いいことばかりでもなく、上書きしたつもりが履歴ファイル残ってしまう問題とか、解決しないといけないことや新しいルール作りも必要なんですけど。

あとGoogleのサービスなんで中国などの会社とのやりとりや出張には使えません。これ結構落とし穴かもしれませんね。

次のプロジェクトで6〜7人でこのシステムを叩きまくって改良しようと思います。そんなわけでGoogle Appsネタ増えるかもしれません。