前回投稿した記事「AfterEffectsでのリニア合成のお話(1)」を書くにあたって参考になった書籍が「The HDRI Handbook: High Dynamic Range Imaging for Photographers and CG Artists」というちょっと古い本なのですが、これの改訂版「The Hdri Handbook 2.0: High Dynamic Range Imaging for Photographers and Cg Artists」が11月に発売されるようです。
私が所有する旧版「The HDRI Handbook: High Dynamic Range Imaging for Photographers and CG Artists」に関して説明すると、この本では前半で画像のダイナミックレンジの違いやガンマ値について説明していてファイルフォーマットによる対応状況やカメラの露出とシャッタスピードの関係などわかりやすく説明されていて非常に参考になります。中盤ではHDRIの撮影方法とHDRIの作成について、最後の方ではLightWaveやMayaなどでIBL(Image Based Lighting)などの作業について書かれています。
個人的にはリニアフォーマットを理解する上で非常に役にたったので、今でも旧版を参考にすることがあるのですが、さすがにアプリケーションの説明などは2007年当時の本なので内容的に古くなってます。
というわけで、改訂版が出ることになったようです。おそらくはHDRイメージに関するいくつかの新しいトレンドを盛り込みつつ、HDRIの作成やIBLの説明が新しいものに変更になるのではと期待しておりますが、発売はちょっとまだ先です。画像のガンマやリニアフォーマットについて知りたいという人は旧版(現行版)を買ってしまってもいいかもしれません。 このページの下部に旧版(現行版)Amazonのリンク貼ってますが、実はO'ReillyからDRMフリーの電子書籍版も出てますので、印刷製本された本でなくても大丈夫という人や電子書籍でないと嫌だという人はO'Reilly版がお勧めです。安いですし。
O'Reilly Media - The HDRI Handbook
http://oreilly.com/catalog/9781933952055/
あと合成やCGIの作業する人で注意してもらいたいのが、リニア合成やリニアワークフローのガンマとディスプレイ表示系のガンマをごっちゃにしないで欲しいということ。例えばカラーマネージメント系の書籍にもガンマの説明などありますが、微妙に話の次元がずれてるんで、誤解してしまったり混乱したりする可能性があります。というわけで、リニアワークフローとしてガンマを考えるときにはHDRIなどについて書かれた書籍を参考にしてください。
[関連記事]
AfterEffectsでのリニア合成のお話(1)
AfterEffectsでのリニア合成のお話(2)
AfterEffectsでのリニア合成のお話(3)
The HDRI Handbook 2.0
The Hdri Handbook 2.0: High Dynamic Range Imaging for Photographers and Cg Artists
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