年末に「ポストプロダクションワークフロー -Fix It In Post日本語版-」(ボーンデジタル刊)がAmazonより到着。題名の通り「Fix It In Post」の邦訳版です。ポスプロでのワークフローを説明し、何がどのように修正・加工できるかを説明したものです。映像制作におけるVFX関連の説明ではなく撮影されたフィルムをどのように修正するか、カラコレやグレイン除去などの手法やフィルム／テレビでの映像信号の特性などに多くの説明が割かれています。特定のアプリケーションに依存した説明はほとんどないので、これで何かソフトの使い方をおぼえるといった類いの書籍ではありません。起こりうる問題に対してどのようなアプローチで解決するかということがテーマごとに述べられています。
実際にこれを読んで明日からの作業がなにか劇的に変わる訳でもないのですが、今後撮影からポスプロへの過程でどこに注意し、どこをポスプロにまかせるべきなのかが理解できる内容です。特にファイルフォーマットの選択や事故を回避するための知識など、ポスプロにデータを搬入する人は読んでおいて欲しい感じの本です。「ポスプロで簡単に直せると思ったのに！」といった類いの事故を防ぐ意味でも。
残念なのはCMOSのローリングシャッターのことに触れてないあたり。実際結構面倒な問題で、ちゃんと直そうとすると１日とか食っちゃうんです。手ぶれでグニョグニョ歪んだ画でも使ってる例もありますけど。
ボーンデジタルらしい、なかなかの良書の翻訳だと思いますが、お値段はちょっと高め！
ポストプロダクションワークフロー ?Fix It In Post日本語版?
posted with amazlet at 11.05.07
Jack James
ボーンデジタル
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